今回は、ブラックサバスのデビューアルバム、「黒い安息日」についてです。本作は、1970年の2月の12日の金曜日に発売されました。いわくつきですね。
メンバーは、オジー・オズボーン(Vo.)、トニー・アイオミ(Gt.)、ギーザー・バトラー(Ba.) 、ビル・ワード(Dr.)。
よく、レッドツェッペリン、ディープパープル、ブラックサバスを三大ハードロックバンドと呼ぶことがありますけど、僕はこの中でブラックサバスが一番好きかもしれません。しかし、世間の評価(少なくとも日本では)はどうでしょう? 上記3バンドで一番存在を知ったのが遅かったのが、このブラックサバスです。レッドツェッペリンはハードロックを代表するバンドですし、天国への階段が有名であったり、レスポールと言えばジミー・ペイジというイメージがあったので、いつのまにか存在を知ってました。ディープパープルはやはり曲の知名度でしょう。smork on the warterやburn、highway starなど、メディアや日常に流れている曲が多すぎてこちらもやはりいつのまにか存在を知ってました。一方でブラックサバスはヘビーメタルの祖について調べているうちにたどり着いたような記憶があります。他の2バンドに比べてちょっととっつきにくい感じがあるんですけど、作品の完成度のばらつきが少ない印象がありました。なぜ好きなのか、と聞かれると論理的に回答することって難しいですよね。好きだから好きなのです。
こうやって書いてしまうと、「レッドツェッペリンのアルバムの方が完成度が高いだろう。もっと世間を見ろ。」というような意見が聞こえてくるかもしれません。それもそれで正しいと思いますが、このブログの趣旨と反しておりますので悪しからず。
存在感として大きいのはやはり、オジー・オズボーンでしょう。メタル界のレジェンドにして、「プリンス・オブ・ダークネス」「マッドマン」、日本では「メタルの帝王」などと呼ばれております。数々のエピソードをお持ちですので調べてみると面白いです。なかでも、鳩や蝙蝠を食いちぎった事件は有名ですね。
そして、創設から現在まで脱退することなくギタリストとして活躍しているトニー・アイオミ。何と言っても彼なくしてブラックサバスを語ることはできません。特徴はやはり、ユニゾンとリフとパワーコード。ひたすらリフを繰り返し、ユニゾン。パワーコードも多用しており、独特な世界観を放っています。使用ギターはSGモデル。
作風はおどろおどろしい。怪しさが全体的に漂ってます。ドゥームロックとか、ドゥームメタルっていいますけど、まさにそういう音楽なのだなと実感。ドゥームって、凶運、悲運、破滅 という意味があるらしいですね。遅く、ダウナー感が凄く伝わってきます。製作日数はなんと2日。素晴らしい完成度。ロック史を変えてしまうような(実際変えた?)、そんな作品です。
収録曲
# | タイトル |
---|---|
1 | Black Sabbath |
2 | The Wizard |
3 | Behind the Wall of Sleep |
4 | N.I.B. |
5 | Evil Woman |
6 | Sleeping Village |
7 | Warning |
8 | Wicked World |
レビュー
#1、表題曲です。リフはものすごくシンプルなんだけど、遅さ、重さ、おどろおどろしさ、とにかく怖い、恐怖。ドゥームの原点でしょうか。雨音、雷、鐘の音。雰囲気が凄まじいです。この雰囲気を出せるのは彼らのみでしょう。しかも、Gのディミニッシュのみでこの雰囲気を作り上げております。まさにブラックサバスを象徴するような曲です。
★★★★★
#2、イントロのハーモニカが印象的。邦題は魔法使い。#1に隠れがちですが、こちらも好きです。シンプルなんだけどとにかくかっこいいです。
★★★★☆
#3、ブルージーで、リフが渋い。ベースがすごく活きてます。
★★★★☆
#4、ベースソロで始まります。合間の「おぅいぇ~い!」が癖になります。繰り返しになりますが(リフだけに)、リフが凄まじい。かっこいい。この曲においてはベースが主役といっても良さそう。だけど、ギターソロ部分でギターが負けじと巻き返してきます。
★★★★☆
#7、これまた名曲。オリジナルではなくカバーとのことです。ギターは即興っぽいけど原曲を忠実にカバーしてるのかな?(原曲は聞いたことない) アドリブ感漂っていて僕は好きです。10分越えと長いですが、その長さを全く感じさせないのは、楽器隊によるグルーブ感、まとまりのおかげでしょうか。評価は文句なしの★5!
★★★★★
評価
SS 95点!文句なしの名盤!
これは名盤でしょう!
しかもただの名盤ではなくて、ハードロック史に残る、名盤ですね。
只者ではないメタルの帝王の風格があります。
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