【プログレ】ピンクフロイド/Atom Heart Mother

アルバムレビュー

ピンクフロイドの1970年発表のアルバム、「Atom Heart Mother」についてご紹介していきたいと思います。

メンバーは、デヴィッドギルモア(Vo./Gt.)、ニックメイスン(Dr.)、リチャードライト(Vo./Key.)、ロジャーウォーターズ(Vo.Ba.)

邦題は「原子心母」。1曲目はA面をまるまる使用。「ピンクフロイドの道は、プログレッシブロックの道なり」という帯の台詞はあまりにも有名。

1970年にこの作品がリリースされ、驚異的なヒットを記録する。そこからプログレッシブロックは生まれたといわれてますね。プログレッシブといえば、前衛的、先進的という意味がありますが、こちらの楽曲にまさにふさわしいですね。そのジャンルにふさわしい名盤です。

こちらもmeddle同様、ピンクフロイドの代表作である「狂気」よりも好きなアルバムです。meddleのEchoesが神秘的で幻想的なのであれば、原子心母はシンフォニックでクラシカル、という表現が似合いそう。

20分越えの超大作で、長尺で退屈かと思いやまったくそんなことはありません。クラシカルな金管楽器や合唱など、様々な展開が待ち受けています。

しかし、世間の評価だと#1以降はちょっと退屈? いや、小粒ぞろいの曲ばかりで僕は好きですけどね。

収録曲

タイトル
1Atom Heart Mother
2If
3Summer ’68
4Fat Old Sun
5Alan’s Psychedelic Breakfast
※赤はおすすめ

レビュー

レビュー方法についてはこちらをご参照ください。

#1、表題曲です。とにかく一言「すごい」これに尽きます。よくこんなとんでもない曲を創ってしまったな。僕がイメージする「プログレッシブロック」ってこれだ。と初めて思えた曲です。構成は以下の通り、5つのパートに分かれてます。

1、 Father’s Shout(邦題:父の叫び)〜2:54
2、 Breast Milky(邦題:ミルクたっぷりの乳房) 2:55〜5:26
3、 Mother Fore(邦題:マザー・フォア) 5:27〜10:12
4、 Funky Dung(邦題:むかつくばかりのこやし)10:13〜15:29
5、 Mind Your Throats, Please(邦題:喉に気をつけて)15:30〜19:13
6、 Remergence(邦題:再現)19:14〜23:43

1から見ていきましょう。ますオルガンの音が流れ始め、金管楽器の演奏が流れます。まさにこれから始まるぞ、というような幕開け。馬の音や、バイクの音が西洋の雰囲気を連想させます。

続いて2。ベースのEmのフレーズとともに始まります。チェロの演奏も始まり、これから何が始まるんだろう、という緊張感が凄まじい。ベーシストの僕個人として、ここのパートってライブだとめちゃくちゃ緊張しそうですよね。幕開け後のこれから何が始まるんだろうってところでのベース独奏ですから。ネックと弦が手汗で凄いことになりそう。そして、4:25からギターが入ります。スライドバーを駆使したようなギターソロで聞き入ってしまいます。

3では、コーラスが登場します。鳥肌が止まりません。ところでフォアってどういう意味なんでしょう?

そして4では曲調が大きく変わります。Gmのベースフレーズが続いて、再びギターソロへと続きます。緊張感が凄まじいですね。そして13:25ぐらいからコーラスがまた始まります。意味不明の言葉を音程なしに発声してますが何を表現してるんだろう…。

5の前半はメロトロンによるおどろおどろしいパート。Echoesでも同じような箇所があったような?後半の18:00からは再びメロディ。

6では題名通り再現。盛り上がりを魅せ、終焉へと導きます。なんかもうすごすぎて毎回泣きそうになります。ところで、エンディング以外は終始コードはEmですが、最後だけEで終わるのってなんでだろうと思いました。この曲のコンセプトはいまいちわかりませんが、Ehcoesと同様に何か昇華された感じが伝わってきます。

トータル評価は文句なしの星5越え。完成度で言ったらEchoesの方が上かな。ただ、こちらの方が好みですけどね。

★★★★★★+

#3、ピアノの癒される感じがイントロから伝わってきます。1:12からの激しくなる箇所についつい耳を傾けてしまいますね。オーケストラっぽく力強い。3:29からも堪りません。#1の陰に隠れてるだけでしょうけど、普通に完成度としては良曲ではないでしょうか?

★★★★☆

#4、邦題は「デブでよろよろの太陽」。牛と牧場のジャケットに似合った牧歌的というか、のんびりと落ち着いていてどこか懐かし気のあるナンバー。3:20からのギターソロはギルモアの味が出てます。ギルモアのギタープレイについては後の作品で語られることが多いですが、当作品も負けてないです。(この曲で終わりでもよかったのかななんて個人的に思ったりも…)

★★★★★

評価

SS 96点!文句なしの名盤!

管理人
管理人

#1のインパクトが強すぎる。まさに会心の一撃!

個人的には97点かな。世間の#2~#4の評価を考慮して96点です。

プログレを代表する名盤であることは間違いありません。

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